2006-01-01から1年間の記事一覧

スプーンを曲げることの始まり

先日井土紀州、大杉重男他数名と呑む機会があった。大勢で集まることは稀なので身体に失調が起こることに気づく。身体動作がどうしても鈍くなる居酒屋の個室という空間でそれが抑圧されるのと平行して(?)話が交差して止まなかったのだが、中でもトピックとし…

追記

追記 11月25日、結局『RED RED RIVER』は新宿ロフトプラスワンで流れたらしい。夕方、可能涼介から「新宿まで『RED RED RIVER』のビデオをもってきてくれないか」との電話が急にかかってきて終電近くで新宿へ向かい会場でビデオを渡したあと、私は即座に…

連絡

われわれは先日「11月25日に『RED RED RIVER』を東京都新宿区の某所で上映するかもしれない」と何人かの知人に電話連絡し、文書を送った。しかし、急遽、枡野浩一氏を中心とする(と思われる)企画サイドの諸事情で今回は見送りとなった。こ…

『RED RED RIVER』

11月13日はたくさんの人がつめかけてくれた。早稲田大学エクステンションセンターにおける塚原史氏、および氏のゼミナールの生徒さんによるこの上ないおもてなしにまずは感謝したい。良いパーティー(ビリー・クルーヴァー)が予め準備されていたことは…

『RED RED RIVER』

われわれはまず、都市を歩いた 次に辺境地を歩いた 人ごみに近づき、人ごみから遠ざかる単純な運動メトロ、電子音、人身事故、電気供給の遅延、シュガーレスガム、合鍵製作屋・・ヒールの音とスニーカーの音とが混交し、 パルファムの香りと、スープスタンド…

みぞれ氷の最後の一口はそんなに切なくはない

ちゅーわけで休憩終わりです。

休憩中

NATIONAL DIET〜最近の断面

■1 11月に上映予定の映画の段取りをあれこれ考えあぐねている中、どうしても会場を見に行きたくなったので企画者に早稲田大学7号館あたりを案内してもらった。中には入れへんかったけど会場となる会議室は思ったより広そうやったのでややビビッてまう。…

サンシャイン60

まで行った 先日の日記でも触れた 刑場があったところだ 60階のビルに隣接している東池袋中央公園の中に ひっそりと石碑が建てられている 石碑を眺めていたところに たまたま声をかけてきた老輩の方と話していると 2、3のことが分かった 刑場の正式名称…

JAPANについての覚書 その2

この文章は短いobsessionの集まりで 順序をもたない組み合わせで書いている ことの信憑性は保証しない * かつて ニホンジンの頭の中には 大脳、小脳、そして天皇がある と、ブラックジョークを言った知人がいた 国家というものを考える場合、 世界…

いずれにしても

映画は1895年にできたということになっている 今は2006年だから111年ということになる 111年とは人の(長めの)一生くらいなのだろう 111年の映画史の中で見るべき映画は少ない 111年生きながらえた人の中で思い出されるいくつかの記憶 …

土浦まで

イバラギ県はレンコンの産地なのは知っていたが常磐線から見える球形のガスタンクにもレンコン君みたいなマンガ絵がデカデカとかかれていたのには少しびっくりした。バスのボディペイントにせよ、「子供受け」や「わかりやすさ」を狙っているのは頷けるが、…

目の前に

やや距離をとった二人連れが歩いていた。やや距離をおいて、ぼくはその後方を歩いていた。ある瞬間、女の手が男の腕をつかみ、すすっと道の脇に身を移し、ぼくを通りやすくしてくれた。しかしよくよく想いなおしてみると、女は背後にいるぼくの存在に気づい…

JAPANについての覚書 その1

2001年の夏のことだったろうか、何人かで旅行をした。行き先は鳥取県か島根県の北方にある小さな島だった。その地に郷里を持つ知人の両親(か親戚)は村の村長さん(か村の名士?)かなにかで、そこに宿泊させてもらったのだった。そして、ぼくが驚いた…

ファミリーレストランはとてもうるさかった。

雨で湿度があがり、音ヌケが多少悪くなっているはずなのだが、人々のとめどない話し声、子供のわめき声、厨房から聞こえる食器がガチガチ接触する音が空間に反響しあい、その無数に交差している音を気にすればするほど、その場から逃げ出したくなる。音の逃…

うつす

昔、ある人におそわった魚の生身を使ったマリネを作った。ボウルに食材や調味料を入れて、かきまぜるだけの簡単なもの。これでおいしくなったと思える地点まであれこれと調味料の加減を調整した。そして冷蔵庫に入れて保存しておくために別のうつわにうつし…

音楽の反方法論序説

かつて「inter communication」に連載されていた高橋悠治の「音楽の反方法論序説」のファイルが青空文庫にアップされている。ぼくの記憶が正しければ、このテキストは本には印刷しないという筆者の告知が誌上にでていたが、連載後しばらくしてフロッピーディ…

可能涼介と歩く

2009年に行われるという前衛人形浄瑠璃芝居(?)の打ち合わせで上京中の可能涼介から電話。可能もぼくも1969年の関西生まれだが、一般的な意味で「気のあう同世代」というわけではない。「実は、フリッパーズ・ギター・・好きだったんだ・・・」系の…

新しさ、古さ

言いたいことはさっさと言ってしまおう。 ●「新しさ」とは目にみえるものでありながら目に見えるものではない。新しい商品が出たからといってそれを使いこなすことができない人と当の商品が対峙したとき、その商品はすでに新しさを奪われている(のではない…

要するに

今日は一日中酒を呑んでいた。なぜならにくたらしー!ほどのよい天気やったから。井の頭公園でスタッフたちと漫才ノリの会話をしながら、企画を練り直し、頭をリフレッシュさせ、光合成に挑んだ。周囲は超バラバラに楽しんでいる。ギターは弾かれるし、手品…

要するに

今日は、冷蔵庫の奥に冷やしていた紙粘土を3袋取り出して、こねこねしていた。何か自分が面白がれる形をつくろうと躍起になっていたのだが、万有引力に逆らおうとする形をつくろうとするあまり、しまいにイライラしてきた。イライラすると失敗するのはわか…

戦争機械 PART Ⅱ

現在、長編と短編を作ろうと平行線的に動いているのだが、外的な偶然が働いて小さな映画がやや大きくなろうとしている。厳密に言うと知り合って18年になる京都出身のちょっと素敵な女性が、フランスに本部をもつ「agnis,b enterprise」(通称アニエス・ベ…

『太陽はひとりぼっち』

を見なおす。ある時期からアントニオーニに注目しなおしたのは、かつてゴダールがアントニオーニにインタビューしたものを読んだことがあって、そこで「アントニオーニは大学で量子力学を専攻していた」ということが、判明したからである。(『作家主義』198…

マーチ

新作短編構想の(頭の中の)ドタバタがひと段落した。明日から再び長編に集中する。で、何をいまさらの話かもしれないが、ここ4ヶ月くらいもっともよく聴いているのはくるりの「マーチ」だろう。(ジム・オルークプロデュースの2nd『図鑑』(2000)の2曲…

超哲学者M君

13時頃固定電話がプルルルと鳴る。17時30分、下北沢で落ち合わせ、打ち合わせる。早稲田大学での映画上映の企画を持ち込んだのはM君だ。上映は11月になったということだが、当初は8月と知らされていたから3ヶ月時間に余裕ができた。エレクトリック…

ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット

ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット。彼は写真のネガ・ポジ反転焼付けの原理を発明した19世紀半ばのイギリス人で、彼の写真を調べに4階資料館へ足を運んだ。今日は早起きして恵比寿の写真美術館。『自然の鉛筆』という世界初の写真集に掲載さ…

『ネッカチーフ!』

が、やっとのことで仕上がる。自分で言うのもなんやけどこれは強力必至な短編。誰かに完全無欠に理論化してほしい作品。けどわかってたまるか(理解されてたまるか)的作品。正直言って、すごい難産やった。1997年に撮ったやつは『ネッカチーフ』やけど…

INFO

『HOTEL CHRONICLES』、大阪での上映が決まりました。Edge in Osaka期間中、5月19日です。時間は20時30分からで、宮岡の「Celebrate CINEMA 101」と同時上映です。 というメールが広島の企画元から来ました。 関西方面の方々、よろしくお願いします。 場所は…

アンドレ・マッソン

昨日の個展に行ってから、無性にアンドレ・マッソンという画家の事が気になって、『世界の記憶』という本を読み返した。本と言っても図版や挿絵がふんだんに取り入られたちょっと贅沢なつくりのものだ。随分前、マッソンの事をまったく知らない時期、本屋で…

古谷利裕個展

人物Aと人物Bがいるとする。AがBを知覚することと知ることとは違う。知覚することはBの顔、服装、立ち居振る舞いなど外的な情報を捉えることを、その外的条件に持つが、知ることなると、Bの外的情報からいったん分離した独自のコンテクストにBを置き…