一箇所の痛みは複数の痛みを隠す。
痛みがある。そこに集中する感覚。
本当はあちこち痛いとする。複数の痛み。
一つの痛みは一つの痛みである、と一つの痛みは言う、あるいは叫ぶ、あるいはつぶやく。
無数の毛穴は肌感覚のバランスを保っている。
表層としての肌、その肉を隠す、骨を隠す、臓腑を隠す肌。
肌が肌であるためには無数の毛穴を隠す必要がある。あった。
誰に機銃掃射されたのか、その表面_肌に。
そうではない。穴は毛と共にあり、それは動物遺伝子の残滓だ。いや、植物でも毛が表面に生えているものもある。なので植物遺伝子の残滓ともいえる。
一体誰に?
そうではない。
穴は外部から穿たれたのではなく、(隕石の落下ではなく)、内部から生成された。
生物の極みだ。
一定距離に毛穴がある。定規で測ったことがある。それはつまりリズミカルだ。
毛穴はリズミカルだ。という断言はいささか異常に見える。
だが、精神科医が「それは異常ではありません」とそつなく断言するほどには異常ではないのだ。自然界。
ある学生は突然学食でランチを食いながら目覚める。。。。
「もう身体論もファッション論もうんざりだ!もっと毛穴論を!」