2007-01-01から1年間の記事一覧

軽く酔っていたためか、突然、地球は浮いている、というか浮いているかどうかは決定不能だ!ということに驚愕した。しかし、ともかく地球は重そうだ。こんなに重いものがどうして浮いているのだろうか。地球の円周は計測できるのだろうが、重さは計れるのだ…

岡崎乾二郎「ZERO THUMBNAIL」展をめぐるソフトな会話♪ その4

▼「ソフトな会話の時間でした。」 ●「なんだか、脱線ばっかりでどうしようもないわね。」 ▼「何言ってんだ。岡崎乾二郎の絵画を岡崎乾二郎らしい絵画として回収するのが一番みっともない議論なんだよ。「らしさ」なんてのはすごくいい加減な言い方でね、「あ…

岡崎乾二郎「ZERO THUMBNAIL」展をめぐるソフトな会話♪ その3

▼「さあ、風呂上がりだ。41歳の春だから〜♪なんて湯船で鼻唄歌ってたりして。」 ●「でも、絵画が平面の産物だっていうのは成り立たないよね。写真に撮られた絵画を見すぎているからか、なおかつ絵画=平面っていう思い込みが蔓延するのかも。で、唐突だけ…

岡崎乾二郎「ZERO THUMBNAIL」展をめぐるソフトな会話♪ その2

●「類似系が反復しているって言ったけど、これもクレーがよくやっていたわね。」 ▼「絵画制作とは別に線の実験っていうか線のリズムのヴァリエーションを描きまくって訓練めいたことをやっていた。それはバウハウス叢書から出ているクレー本にまとめてあった…

岡崎乾二郎「ZERO THUMBNAIL」展をめぐるソフトな会話♪ その1

●「ゼロサムネイル・・ゼロサムゲーム・・」 ▼「何言ってんの?しかし吉祥寺って意外にギャラリー多いわね。目的地行くのに迷っちゃって失礼なことに別のギャラリーに道聞いちゃった。魚焼いているにおいがするあたりのギャラリーどこですか?って。で、どう…

昨日のつづきメモ 実のところ、どんな職業であれ、あらゆる労働は「体を売ること」により成り立っている。ファッション・モデルはファッション・モデルという「イメージ」によって支えられ、世間からちやほやされやすいが、実のところは過酷な肉体労働に他な…

ほんの30分前に知人から久しぶりに電話があり30分ほど話した。そこで気になったことをメモしておこう。 電話の声の主、彼女はデリヘル(デリバリーヘルス)という職についている。平たく言えば風俗嬢である。私は風俗嬢に関して免疫がある(風俗嬢の友人…

ずいぶん前から思っていることだが、人間の歴史よりゴキブリの歴史の方が確実に長い。(それはもちろん人間の視点から見た歴史だし、ゴキブリは歴史なんて単語を知らないと思うけど)だから、人間がその歴史をつづけたいならゴキブリに学ぶべきことがたくさ…

「面白さ」には至らない「楽しさ」はそれなりに「楽しい」が、やはり、「面白さ」にはいたっていないので、それは「楽しい」に過ぎない。「楽しい」に過ぎないのはどちらかと言えばつまらない。だからといって楽しみたくないわけではないが、「面白がりたい…

行ったことがないところへ行きたかったので府中競馬場へ行った。入場券を自販機で買って中に入る。「ようこそー。」と、競馬レディたちが迎えてくれる。おっさんがウジョウジョいるなかでカップルがちらほらいたりする。地べたに座ってうどんをすすりながら競…

一日において「カワいい」と発音される確率と、「アウグスティヌス」と発音される確率はかなり違うように思える。それは世の中がそういうふうにできあがっていて、「カワいい」と発音させられている一定の強制力が働いているからなのだろう。「それはアウグ…

「それは習慣だからだ。」とはいえ、「おはようございます」と言うのはなぜなのだろうか?いくつかの捉え方があるだろうが、ひとつに「おはようございます」と言われると「こんにちは」や「おばんです」と言いかえす「自由」(というかそれを言って人にたい…

夢のシーンが終わったら夢を見ていた当人が布団やベッドから「バーッ」と起き上がるシーンをよく見かけるが、あんなおおげさなアクションは実際ありえない。いくら怖い夢を見たからと言っても、急激に上半身を垂直に立てるようなことはしないだろう。それで…

つい先日『とべない沈黙』(1966 加賀まり子主演 黒木和雄監督)を見た。「1年に1度は見直したい」と思わしてくれる希有な作品だった。この作品を「観念的だ」と切り捨ててしまえばそれまでである。そして『とべない沈黙』と言うようりも『とばない沈黙』…

昼食のためにとある店に入った。注文したものが出てくるまで、考え事をしていると、OL風の女の子三人組が店に入ってきた。三人組はひとつのテーブルをしめた。ぴーちくぱーちく喋り倒していたようなのだが、いつしか次のような話題になった。女の子の一人は…

それがドライカレーのある食卓であれ、ハンモックのある海辺であれ、ある瞬間に「撮りたい!」と思う対象があってそれをカメラで撮るとする。そして「どんなふうに撮れたのか」見直すとする。「こんなんじゃない!オレが撮りたかったのは!」と、撮影者が叫…

「『一方通行路』か『都市の肖像』か忘れてしまったが、ヴァルター・ベンヤミンが「夏は太っている女性が目につきやすい」と言っていた」のを思い出した。妙に納得してしまう言葉だ。なぜなら夏の太った女性が妙に暑苦しく見えるからである(だからと言って…

事物の可変性を説明するサンプル。例えば襟。襟という部位はそれを起てることによってマフラー変わりになる(冬場におけるコート)。そして、日よけ傘になる(夏場におけるシャツ)。単一の事物は複数的様態に変化する。だからこそ単一の事物は単一の事物で…

1年ぶりくらいにクラブに行って大音響を浴びたせいか、普段通っている道がいつもとは違う景色に見えた。どういうことか。カメラで同じ日照条件で撮影すると、まったく同じ景色として写り込む、つまり撮影者の身体的な条件を括弧に入れて、機械が撮影を代行…

PV制作を依頼されて打ち合わせをしに晩の渋谷へ行った。以下メモ。 1PVの歴史が「ビートルズ=アイドルの映画」に始まったという仮説から出発すると、その出自ー起源とは映画に他ならなかったと言えるかもしれない。(エルヴィスは映画の役者を演じていたが…

「本を買った」と思える本を久々に買った。『芸術の設計』(ISBN978-4-8459-0706-9)、編著は岡崎乾二郎で奥付を見ると、なぜか「2007年5月31日初版発行」となってる。(今日は5月17日だからこれは初版本ではないのか?)そして、フィルムアート…

「NO END TO CLASS  STRUGGLE」

1969年のゴダール(ジガ・ウ゛ェルトフ集団)の日本未公開映画『ブリテッシュ・サウンズ』を「YOU TUBE」のアーカイヴより見つけた。なぜか「PART 3」が欠けているが、ここにまとめておきたい。 *

先日、撮影の打ち合わせをしていた友人に聞いたのだが、今村仁司さんが逝去したらしい。むかしむかし、といっても10〜15年前だが、いわゆる「現代思想」に入れこんでいた頃によくお見かけした名前だ。ベンヤミンの『パサージュ論』や『フーリエのユート…

「これ、見る?」という感じで人に軽く薦められて、たまたま『悪魔のようなあいつ』(第一巻と最終巻)を見た。ジュリー(沢田研二)主演、長谷川和彦脚本の1975年に放映されたテレビドラマである。このドラマは1968年に東京都府中市で起きた三億円…

「防衛は最大の攻撃である」と(『戦争論』で知られる)クラウゼヴィッツは言ったが、防衛と牽制は違う。牽制は品を悪くする。品位を落とす。また、「沈黙するよりもお道化ている方がましだ」と、ニーチェは言ったが、道化が攻撃のヴァリエーションのひとつ…

アルコール依存をどうにかしたいと、いつか本気で考える日がくるだろうと、しかし、一向に本気になれる気配がない。どうしたことか。何か「この世界の絶対性がひとつのしらふの状態の理性によって支えられている」ことにとてつもない苛立ちがあるのかもしれ…

例えばAさんは思う。朝、どういうわけか寝癖を完全になおさずに出かけて、晩に帰宅し、ソファにどかっと座った時に思う。「今日は一日最悪だった!それは俺が寝癖を直さずに出て行ったからだ!」と。一日の最悪ぶりの原因を「あー、最悪だったのはあのせいで…

部屋で絵コンテを必死で書いた後、ひさびさに、とある店に顔を出す。その店の店主には「ものすごい性格悪い人」みたいに思われていて「いや、ほんまは僕、ええ人なんですよ、なぜなら・・」みたいな言い訳じみたことを言ってもなぜか通用しない。それで今日…

5月4日、快晴、B4の2枚の紙に手書きで書かれたメモをもとに長編をすすめているのだが、暫定的に決めていたロケーションで妥協するわけには行かず、ロケ地を朝早くから再び探しに行った。東京のこんなに奥地まで来たのは初めてで、だいたい「田舎の感じ」…

5月2日、京橋のフィルムセンターで19:00から『夕暮れまで』。5月と6月は今村昌平と黒木和雄監督の特集が組まれており、これは黒木和雄監督の1980年の作品。以下、かんたんな感想。まずは、政治の季節が終わったあとの妙に弛緩した、というか浮遊…