事物の可変性を説明するサンプル。例えば襟。襟という部位はそれを起てることによってマフラー変わりになる(冬場におけるコート)。そして、日よけ傘になる(夏場におけるシャツ)。単一の事物は複数的様態に変化する。だからこそ単一の事物は単一の事物でありうる。




事物や物事を定義しようとする働き。「カトリーナ」は事象としての台風であると同時に日付をもった固有の事件である。それ以前に「これは台風である」とか「いや、台風ではない・・なぜなら・・」という「台風と非ー台風」の境界が問われる必要がある。そして、ある瞬間にそれが台風として登録されたから「その事象」は「台風」として「定義ー意味の貯蔵庫」に補充されたうえに、「カトリーナ」として流通するのだ。そして「カトリーナ」はそれが「チチョリーナ」と名付けられうる可能性があったはずだから「カトリーナ」なのである。




襟は襟であるが、「襟→マフラー」や「襟→日よけ傘」の可変性があるにもかかわらず襟は襟のままである。それは「最強!夏のキレカワ服で激モテ」とか「あのセレブの着回し一週間コーデ、ついに公開!」がそうさしているとも言える。単一の事物が単一の事物であるためには可変性のパラダイムを拡張していく、つまり襟を「激カワ襟」としてコード拡張したり、「コーディネイトの1週間」というタイムレンジからとらえなおしたりする必要がある。