ランダムノーツ 7


■ ランダムノーツ 7




・あるソフトな会話の中で「正岡子規と次に作る映画は関係あるのですか?」と聞かれ、答えに窮した。「ベースボール」を「野球」と訳したのは正岡子規だ!とかそんな話に持っていきお茶を濁したものの、会話終了後、おおざっぱでもいいし、<言文一致><写生文><写生(画)><口語><文語><文法><音像><映像><絵画><活動写真><写真><写実><自然><自然主義><トーキー><サイレント><郵便><手紙という形式>あたりの諸関係を洗いなおさなくては!ということになった。今年は電子書籍元年だそうだから<電子書籍>という観点をも含めてザクザクと線をひっぱっていけたらと思う。



電子書籍で気になること。中井正一(なかいまさかず)が提唱した「委員会の論理」において中井はその論理を「言われる論理」「書かれる論理」「印刷される論理」、この3つに分類した上で考察していたが、「電子書籍」はそのいずれにも属さないのか。「メタ委員会の論理」的な論理を誰かが作っているのだろうか?さしあたり、資本主義エリートの間でどういう議論が交わされているのか知りたいところだ。(委員会というヴォキャブラリーもかなり形骸化しているように思えるけど)。



・あと、マンガの吹き出しを配置し、意味の連続性を維持していくこと(いわばお話=ストーリーとして提示すること)、それを成立させているのが、コマ(フレーム)という単位に他ならないこと、しかし、吹き出しの中の台詞を読む、その順番を間違えてしまい、しばしば意味が通じなくなること、などをもソフトに話した。(2010-07-29)