夏行詩 宇都宮まで

 

 

 

 

 

 

 

 

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22日、夏が終わるというこのなんとも言えない安堵と悲哀の混交する8月の末に宇都宮までふらふらと出た。おっさん的にソロ食べ中心の見聞だが、遠出は若返りの妙薬。転がる石に苔むさず。ステイホームとスタティックストーンは紙一重。外に出られる楽しみよ。///一週間西方に帰省していて、東京に戻りググワーンと遠心力が働いたためか。さて、宇都宮は🔺鬱/飲み屋🔺と言葉遊びすればアル中患者かつ鬱病患者(たとえば吾妻ひでおのような)であればその音声シニフィアン専制にほどよく苛まされるにちがいない(そして栃木県であるが、まず「栃」がわからない。「栃」が何を意味しているのか、何を訴えているのか「栃」は「栃木」以外に使用されている漢字なのか、それも知らない。)

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JR の駅から東武宇都宮駅の方へナイキ調徒歩で向かう。そこで気づいたことはまず🔺静寂🔺、これである。とにかく街が静かに感じられてゾッとするほどだった。人々はちらほら歩いているが喧騒のケもなく、セミの鳴き声がどこかから頭を撫でるようにやってくる。そして餃子(なんと絵文字がある!ほら→🥟)を食べるために「来らっせ」へとやってきた。

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来らっせは、こらっせではなく、くらっせでもなく、きらっせと読む。メガ•ドンキの地下一階にある。大東亜共栄圏ならぬ大餃子共栄圏の中枢として来らっせは機能している。宇都宮の正確な餃子屋店舗数は知らないが、一枚につき6つのスタンダードでそれらは別々の味だ。いろいろな店の味が一度に楽しめる。A盛りを食べたがフツーに美味しかった。が、味と店名が一致しない。微妙な味の差異はあるはずだが、いまいち明確にはならない。ごはんスープセットを付けて700円ほどだった。あとクリアファイルなんかを買ってしまった。満腹じゃ〜。。にもかかわらず次に向かったのは天ぷら屋。揚げたてのシシトウを欲したが、なかったので春菊を。あとさつまいも、キス、はも、。生ビール2杯。無駄に食った感があるが、「揚げたて」というのは良いよね。家でしないし。///気温が上がってきたが、支払いを済ませて散策。/////  それはそうと、宇都宮の街並みで特徴的なのは🔺石🔺である。本当に石に凝っている。正確に言えば🔺大谷石🔺おおやいし🔺という宇都宮名産ともなっている良質の石が採掘できる場所があり、良質な街頭アクセントとして機能している。(千代田区の帝国ホテルにも使用されているようだ)。#####つぶさに観察しながら歩いていると、この大谷石を使ったあれやこれやは街に点在しておるのに気付く、、とくに街中を流れる川の縁石なんかは高級感溢れる、、というか見てて瀟洒なものだった。石の組み方、デザインにも凝った趣向があり宇都宮における🔺石への意志🔺を感じた。。。(しかしアスファルト舗装系は手抜き感があるように思えた)。。/////あと歩道の敷地面積が異常に広く、人とすれ違うときに、相手のことが「わかる」。。この「わかる」感覚が東京の街中では起こらないことに気づく。ある種の親和性を誘発しているのか。すれ違う「温度」というものがやや違うように思えた。

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あと、東武百貨店があったので屋上の写真を撮っておいた。デパートの屋上というのは無用の用か。もはやまったく集客の対象となっていないが、そのトータルディスタンシャルな空虚感は嫌いではない。全滅する前になるべく撮っておこうと思う。

 

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もう一軒寄ろうとオリオン商店街を抜けてJR駅前まで戻る。人出がかなり増えたようだが、やはり静かだ。聴覚にフィルターをかけたような感じ。で、入店したのはチャイナ系の餃子屋でソファにゆっくりと座れた。疲れたので1000円のお疲れセットを注文。わかる、これは八角。アニスの味ひさびさ。中華色を全面に打ち出したアニス入り餃子で最初は美味しかったが途中で飽きのくる味だった。6個は多いな3つでいい。

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そんなわけで栃木は宇都宮をまとめると🔺静寂🔺石🔺餃子🔺だった。ちなみに店員さんによると第二次大戦後の満洲引き揚げ組が餃子(の作り方)を輸入した。とのことでした。終わり。

 

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これ美味しい好きな味だった。紅茶に入れたらミルクティーとレモンティーに同時になるのか?