『ねらわれた学園』







ねらわれた学園』(1981)を見た。せっかくだから手短かに感想を述べておく。主人公の薬師丸ひろ子が住んでいる家の中にある黒電話の電話カバーと、彼女の母親が彼女の誕生日にプレゼントした額縁の包装に使われていたリボンを指にからませてしどけない感じであやとりをするところが「ぐ!」ときた、という以外にどのように感想を述べていいのかがピンとこない映画だった。「映画として云々」と言うにはおそらく映画が何たるかを完璧に認識していないとできないのだが、『ねらわれた学園』は「映画として」どうのこうの云いたくなるような映画ではなかった。まったく意味不明(意図不明)のワイプ処理や同一画面におけるモノトーンと淡いカラー(微妙な色調)の合成画面があったが、それはきれいでもきたなくもなかったし、腹立ったわけでもイライラしたわけでもなかった。そして、何が「ねらわれた」のか、最後までよくわからなかったが、よくわからなかったと言って別に困ることはなかった。