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どこから語っていいのか判然としないが
とりあえず 行ってきた
日本民芸館
駅前にあるマクドナルドが不自然な存在感を放っている
アイヌというのはおそらく子供の頃から知っていたが 関西(京都)に住んでいたころはさして興味がわかなかった 異人感、というか「遠さ」を放っているのはどちらかといえば沖縄の人で 京都に住んでる沖縄出身の人は多かったように思う。(逆に北海道から来た人は少なかった)
安室奈美恵やSPEEDが流行っていた頃、沖縄がメデイア的に脚光を浴びていて ちょうどそういう時だったか 沖縄に旅行したりもした。関西からは地理的に遠い北海道には興味がわかず、北海道育ちの友人から六花亭のバターサンドを お土産にいただいて、そういうものから 北海道を感じていた。(ちなみに倉本聰脚本のTVドラマ「北の国から」は一分も見ていない)
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以下はTwitterより転載。鑑賞直後のもの。(いくつか加筆あり)
■目黒の駒場東大前。日本民芸館のアイヌの手仕事。から出てきた。けっこう長い時間居たかも。
■民芸館の展示は「アイヌの負の歴史」(北海道開拓にかんする)については一切触れられていない。爽快なまでに。ゆえに悩ましくもあり…。
■雑誌 民藝のバックナンバー買おうと思ったがレイアウトが大層なのであ〜こりゃダメ、と、菜箸770円を購入。熊本産とだけ書いてあった。
■けど、たしかに、やっぱり昭和初期の白樺派の優位っていうのはあるのかな。実篤他、文学以外に美術をフォローしてたのが他と比べて秀でていたのか。そんで実篤提唱の「新しき村」のコンセプトと柳ー芹沢のアイヌ研究は通じておるのか?わからんけど。
■
たしかスカイラーク傘下のチェーン和ファミレス「民芸」(正確には「味の民芸」)でちょい食べて帰りたいところだが、まさか渋谷にはないだろう。しかしこのネーミングも確実に柳の民藝運動の影響下にあると思われる。完全にトゥーリズムに内属化されてたのだろうけど。
■柳宗悦主導の「民藝運動」は一言でいえば「無名性の擁護」であり、それは共同的な「アイヌ」や「沖縄」という記号に支えられている。「作者不詳」を指示することこそがデカルト経由の近代美術の立場だったが、「民藝運動」では個≒作者は完全に消去される。
■なのでこの展覧会に行った者は「(作者であるところの)アイヌの(未知の/不可知の)○○さん」を意識することなく、すんなりと柳宗悦と芹沢銈介の名前を覚えて帰ってしまうだろう。
■しかし、アイヌの工芸と言えば、「鮭をくわえた熊」でしょう!うちにもあったが、この記事(女性自身)
……https://t.co/3BQnMRxx99
■今になって(ググって)柳宗悦の顔を知るが、「なんと人の良さそうな…」という感想。
■まあ、しかし実際展示されていたものは(素朴に)「見てよかった」というものだった。種類としては衣類のハンテン、食器、ヘラ、煙草ケース、刀を携帯するストラップ、首飾り(ネックレス)だった。ここは「民芸館」であり「美術館」ではないのだ。(博物館でもない)。
■宗悦の息子、柳宗理デザインの台所用具とかは知っている人多いと思うけど、宗悦の仕事を誰かが語ったところはリアルで聞いたことない。こちらも話す相手がいない。
この一画のみ写真撮影可
もともとは白樺派のたまり場だった柳邸。
首飾りは重量感を感じさせるものだった
刀を水平にさしこんで携行するためのストラップ。気狂いの動物たちと戦っていたのか?
本館前にたたずむ石碑(裏)
石碑(表)
出た!日本財団
お土産に買った菜箸。菜箸買ったの初めてかも。
(付記)
たしかに柳はアリストテレス以降連綿と続く「美」や「美術」という概念に依拠しつつ民藝を考察し記述してきたが…