新・映画ノート 16

水谷豊はよく知らない人だけど、ドタマツルギーじゃない、ドラマツルギーをよく分かっている人だと思ったわん!80年代にスティーブン・パトリック・モリッシーが率いたthe smiths は、ワタクシが人生でもっとも聴いたバンドサウンドであります。ひ弱、女々しい、という形容がある反面、美しい、批評精神に溢れる、という形容もあてはまります。いずれにしても私のsmiths 好きは全曲作曲したジョニー・マーに負うところが多いと思われます。だってモリッシーのソロつまんないんだもーん!(以下はTwitterより転送)

 

 

 

◼️轢き逃げ  水谷豊

@渋谷ユーロスペース

 


なかなか面白かった。犯人が取調室でメガネをボリボリ食う演出とか…動物の目をコラージュして脅迫文送るとか。古典的なドラマツルギーだけど、脚本=筋運びを作動させている論理形式がしっかりしている。モトコー(元町高架下)を走り抜けるシーンが。

 


男性間の嫉妬関係がもたらす優越/劣等の転覆欲、劣が優を刺して超越化するプロセスに、水谷豊がアマチュア警察化していきながら捜査をすすめる流れも良かった、

 


観客は刑事の視線をトレースしつつ話を楽しむ。そして観客の視線それ自体が刑事化してゆくという転移現象。「真の犯罪動機」は何か?  物語にノラせる巧妙さはこの転移をベースに持つ。ま、神戸系べっぴんさんとかに向けられた無意識の視線もたっぷりベースにあるけど。

 


犯人が最初からわかってる映画ってヒッチコックの  間違えられた男が面白かったけど、捕まる手前ビクビクしてるの見てる傍観者の視線、、けど轢き逃げはもう1回ひねっているところがお見事。

 

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◼️イングランド・イズ・マイン〜モリッシー、はじまりの物語  マーク・ギル

@渋谷シネ・クイント   

 


ムーア殺人事件はマンチェスターで実際起こった事件で、サファー・リトル・チルドレンという名曲の歌詞素材になっているんだけど、その曲が結局鳴らず、ミート・イズ・マーダーっぽいリフをマー役が弾く、

 


のは納得できずで、かえってイライラ、、スミス前身バンドといっていいのか、ノースリーブスがラッシュホーム・ラフィアンズの原型曲をやっていたのにはイライラはしないが、特に感激もしない、、ロングショット完全抜きの閉塞感表現は意図見えすぎて逆に白ける、、よかったのはモリッシーのガーフレ

 


関係のバリエーションで、リディア・ランチ風の女子が良かった、、女装嗜好、ニューヨーク・ドールズファンクラブ会長表現が皆無だったのは残念といえば残念、、次はどこかでいつかあるだろうマザコン映画祭で見てみたい、、あと、映画見てて顔が痒くなるのはなぜか?それはホコリが原因?

 

 

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