IMAGON  STUDIES  vol.3








「IMAGON STUDIES vol.3」 のおしらせ


開催日    2011年2月16日(水)
時間     10時〜12時
場所     千代田図書館 第2研修室 (九段下)
聴講料    300円(会場費、資料代含む)

 


■講義内容■      




<イマゴン・スタディーズ 第1回>では「映画と表象史の接面」をマルセル・デュシャンの『階段を降りる裸体』(1911)やマイブリッジの連続写真(19世紀後半)を見てもらいながら、講義しました。



リュミエールによって1895年にはじまった映画史を20世紀芸術に限定して考えるのではなく、古代ギリシャにまでさかのぼって、ピタゴラスハルモニア(ハーモニー)理論を参照したり、プレモダン期のモネの『睡蓮』を参照したり、さまざまな角度から映画という表象形式をとらえなおすモメントがあることを提示しました。



<イマゴン・スタディーズ 第2回>では、既存の映画を<制度>としてとらえなおすことを今いちど要請するために、<イデオロギー・・・ideology・・・人々がそう思っているところのもの・・・観念形態>という概念を提示し、「それが映画だというものだ」と思われている自明性(あたりまえのことをあたりまえだと思い込まされていること)が諸々のイデオロギーにおおきく依拠していることをざっくばらんと観察しつつ、その自明性を絶えず誘発しているだろう「イメージ」という観念について、さまざまな角度から検討しなおしました。そのうえで、「イメージやイマーゴには同一的に回収されないイマゴンがある」という仮説とともに、聴講者との意見をまじえながら、講義者が用意したイマゴンのサンプル写真について考えました。



<イマゴン・スタディーズ 第3回>は、第1回、第2回をふまえたうえで、進行します。まず、第2回の後半部でふれた「深層のイマーゴ」というユング的概念に対する「表層のイメージ」というフロイト的概念の二元性をかんたんに復習しなおしたうえで、それらにとってかわる「キャラクター」や「アイコン」がいまなお支配的な、都市的コンテクストを明るみにし、イマゴン的映画がどのようにして、それらの自性(強力にして希薄な)に対抗しうるのかという理論的フレームを提示しようと思います。


付記)

当日は、(1回目、2回目とちがい)講義者が原稿をたんたんと読み上げる格好になるかもしれません。なお、講義に使う資料は4、5日前に配布します。ご了承下さい。なお若干名ではありますが聴講者を募集しています。メールにてお問い合わせください。imagon717@excite.co.jp(のがみ)