昨冬は室内と室外とに温度計を設置し、気温をまめにチェックして、その日着る衣服を調整したりしてコンディションを整えていたつもりだったが、結果3回風邪をひいた。前回の日記が3月5日で絶不調の最中だったのだが、3月半ばには体調は回復していたように記憶している。さて、その反動からか、ここしばらくは本も読まず、映画も見ず、個展にもいかず、他人の言説にも触れず、何も考えないようにしようと努め、なるべく意識的に遊び呆けるようにした。外からの「他人の思想(思考)」の影響をなるべく受けないようにコントロールし、純粋な無(そんなものはありはしないが)からふつふつと出てくる何かを期待していたといえばそうなのかもしれない。昨年の9月に妻と別れ、重力から一瞬解き放たれたようになり、しかし、錯雑とした感情に翻弄されながらいろんな人との付き合いの中で堕落が極まって、「これはヤバい」(しかし一体全体何がヤバいのだろう?)と4月頭に帰郷して小学校〜高校時代の友人とバカ話し、両親と祖父母に会い、なぜか異様な幸福感に満たされ帰ってきた頃にはサクラが散り始め、今はもう目の覚めるようなつつじのコントラストが景色を穿っている。根がグータラなので延びに延びてしまったけれど5月頭から8月末まで長編の撮影に入ろうと思っている。