失われた「レマ」



「すみません、エリエリ・・・」と発音したら「あっ、サバクタニですね!」と間髪いれずに受付嬢は言った。やや、びっくりして「ああ、そうです。」・・・つづけて「エリエリサバクタニの前売り券にはステッカーがついていますので!」とさらに早口で受付嬢はまくしたて、ぼくはステッカーとチケットを手にした。エレベーターの前で「あれ?エリエリ・<レマ>・サバクタニじゃなかったんだっけ?レマはどこいったんよ・・まあ、ええか」と思いつつも「ステッカーか、どこに貼ろうかな。グレッチかエピフォンでもあれば貼るんだが・・まさかチャリンコに貼るわけにもいかへんし・・」とエレベーターでぼやけるも・・・遡ると、仙川の茶店で、5時ころから、イン・アルコール状態であった。「ゾンビーズ」やら「エディソン・ライトハウス」やらを聴いていて、極私的『れろれろくん』事件以降の、「れろれろ状態」から脱却できていない自分に、さらに輪をかけた「れろれろ状態」になっていることに気づいた時にはもう渋谷についていたのだった。





「そうだ、たしか昨日は、75歳になったゴダールをワールド・ワイド・ウェッブで見たんだ。すごい、これぞ戦いぬいた男の顔だ。近作はウッディー・アレンとの共作でそのタイトルを『愛しのパリ』と言うそうな。これは本格的な合衆国批判映画になるのではないかな?ウッディーがジューイッシュだからか?しかし、ナンニ・モレテッティーもよしてあげればいいのに・・そして三人とも主演、しかも三人しか出てない、というのが、共通項・・いや、家族的類縁性ではないのか?」とまるで、





「ヌーヴェル・バーグの暴れ者」はこちら。「難解さが嫌われた」。神話化しないで!


http://www.swissinfo.org/sja/swissinfo.html?siteSect=105&sid=6292739&cKey=1134036742000