近況







かつてカルト CULT が流行っていた。 「カルトQ」というクイズ番組があり、「ぴあ」から発売されていた分厚いシネマガイドブックにおいては、「カルト映画」に指定された映画に対して「CULT」と付されていた。しかしほどなくオウムのサリン事件が起こり、オウムはまさしく別の意味での「カルト」(やばい新興宗教)であったためか、カルトという言葉は倫理的に隅に追いやられ、マニアックとかそういうふうに言い換えられた。オウムサリン事件が1995年だったので、カルトブームは、それ以前の事象だろう。

そういう時分に見たカルト映画のひとつに『サンタ・サングレ〜聖なる血』があった。チリ出身のホドロフスキー監督の作品で、ロードショー含め5回は見ている。鮮烈な想像力の賜物。パゾリーニヘルツォークとはまたちょっとちがう過激な想像力の持ち主。

そうして現在ホドロフスキー監督は新作『リアリティのダンス』のPRのため来日中だそうだ。昨日22日プレミア上映(本公開は6月)に行った人(予約500名即効売り切れだったらしい)に、写真を見せてもらったのだが、監督は上下の白いスーツをキメていてとっても格好よかった。

余計な話かもしれんが、ホドロフスキーに匹敵する監督はといえば、松井良彦をおいて他にはいないだろう。という人は映画好きの中では多数いると思う。(ちょっとちがうかな、ま、寺山修司は今いないので)。松井さん多分京都にいはるんやろけど、元気にしてはんのかな?と四条縄手あたりの猥雑な感じを思い出さずにはおれない。