ジャック・ランシエールの『イメージの運命』。原題の「運命」にあてられている単語は、「fatal」ではなく「destin」なので、「運命」は、より抽象的に響く。(「イメージ」に対してやや否定的なニュアンスがあるといってよいかもしれない)
ブレッソン、グリンバーグ、ゴダール、マラルメ、ハンス・ハーケ、ゴーギャン、ヘーゲル、アドルノ、ビル・ヴィオラ、バーネット・ニューマン・・etc、諸ジャンルの多面体を高速度で乱反射させるような運動は、まさに『ゴダールの映画史』の手法と軌を一にするものではないだろうか。
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「ジャック・ランシエール」、その名で検索してみたら、まず最初に出てきたのがこの書の訳者である堀潤之(ほりじゅんじ)氏のウェブログだった。覗いてみたらゴダールの新作(『socialisme』)の予告にリンクがはられていた。
80歳になるゴダール。不死身のゴダール。老いてなお、またしても驚くべき鮮烈さで、われわれを迎え入れてくれる。昨晩、これに打たれた(射抜かれた)からか、今日は、一日中ぼーっとしていた。(2010-06−11)
● JLG 『Socialisme』promotion →http://www.filmsocialisme.com/
● junji HORI「les signes parmi nous」 →http://d.hatena.ne.jp/tricheur/