新・映画ノート 13

新・映画ノート 13

 


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ペリー・ヘンゼル

ハーダー・ゼイ・カム   

1973

 


最初は 小嶋さちほディスク・ジョッキーのNHKFMの 軽音楽をあなたに のレゲエ特集かなんかをmaxellのUD2(カセットテープ)にレコード(録音)したもので聴いていた。そのなかでクリフの数曲がオンエアされた。といっても高校2年のあたりなのでもう昔話だ。このカセットテープこそを残しておくべきだったと思うが、世田谷にあるNHK アーカイブで視聴できるのか。というかそもそも当時のラジオ音源は資料として残してあるのか、わからない。NHK サウンドストリート坂本龍一(または民放の不思議の国の龍一の坂本龍一)あたりはYouTubeにアップロードしてあって、アーカイブのシェアリングというのも、ここ数年は流行りそうである。クラシック・レゲエ(現地でロック・ステディ→スカ→レゲエと発展して一応80年代まで国内で流行)は音楽的にはたいして面白いわけではなく、どちらかというと、イギリスからの植民地解放→独立(1962)以降、一神教的な信仰の対象としてジャマイカに大衆化した、つまり宗教音楽として大衆化したものが日本に輸入されて、なぜかポピュラリティを得た、というのが面白い現象である。裏返せばキリスト教芸術としてのバッハやモーツァルトからハイレ・セラシエ1世信仰としてのレゲエ…(有名どころでは、ボブ・マーレー、ピーター・トッシュ、ジミー・クリフ)が、暴力的に連続していると(半ばバーチュアルに)捉えるとなおさら面白い。もちろん社会システムはちがえど。

 

レゲエ音楽演奏-聴取と民間宗教(またはラスタファリ運動)が密接に結びついていたケースは近代の世俗音楽シーンではレゲエくらいなものではないだろうか。

 

そういうことを改めて視聴覚において確認できる映画が、ハーダー・ゼイ・カム というわけではないが、当時のジャマイカ社会を知る上でも刺激的な内容だった。

 

 

 

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佐藤純弥 

新幹線大爆破

1975

(以下はTwitterより)

 

◎パニックというより、サスペンス。シナリオ構築しっかりしていて、面白すぎて途中で切って寝た。高倉健のねじれたペシミズムが相変わらずいい(現代劇の方が見ててしっくりくる)、社会のはみ出しものが集まって…という転覆ものだが、犯人の一人はもと三里塚闘争に関わっていたという設定 、

 

◎残り視聴。シナリオが良すぎて、高倉健が「ギャラ半分でいいから」と出演したらしい。ラストは健射殺のネガポジ反転のスローモーション。「ヤバい!間に合わねえ!」の連続で成立している有限リミット・ドキハラ・パニック・サスペンスwith 新幹線の高速轟音、人に安心してすすめられるぜ映画かも

 

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